祝 再デビュー 『Spring of Life』

ロイター発ということになっている新聞記事ですが、

「日本のユニバーサルの洋楽部門のトップ、加藤公隆執行役員(39)はロイターの電話取材で「彼女たち(の持ち味)は近未来の日本のイメージだと考えている。世界で自身を表現するため、英語を熱心に勉強するかもしれないが、むしろ、ミステリアスで近未来的でロボットっぽく、人形のようなイメージを演じるだろう」と答えた。狙う市場は、米国のほか、ドイツや英国だという。」

新曲のコンセプトがこの記事の中で語られています。彼女たちの歌詞の英語の発音からして、既に英会話の稽古してんだろうなと思わさせられる。

順調に物事進んでいるみたいです。


海外デビューでいきなりキワモノと見られてもしょうがないですしね、んだから、まずとりあえず、Perfumeって何様よ?ということを世界の方々にわかりやすく説明しとこ、ってアイデアから始まったPVなんでしょう。


「ミステリアスで近未来的でロボットっぽく、人形のようなイメージ」それが一番効率のいい説明だと会社は判断したんでしょう。

まあ妥当なところなんでしょう。演じる方が一生懸命なら、売る側だって一生懸命やってくれるんだなという感じです。
「あちゃー、ダミだこりゃ」的なエンタメに対する日本人の爪の甘さは全くなくて、実によく出来た戦略のように思われます。

そんで、私みたいに1か月前までPerfume聞いたことなかった日本人もいるくらいですから、これ切っ掛けに日本人でもPerfume知る人が増えたらいいなと。

こういう分かりやすい説明的なPV付きで提示されたら、perfumeのキワモノ感って相当減じる、日本人でも食わず嫌いの人が減る、そんなふうに思えます。




毎日Perfume見ているとだんだんわかってくるんですが、三人って一心同体みたいに見えますけど、そうとうに個性の色分けがはっきりしています。

私は、彼女たちを植物に例えると
ノッチが根  あーちゃんが茎  かしゆかが花 になります

車に例えると
ノッチがエンジン  あーちゃんが操縦系統 かしゆかがボディー

三つのうちどれがなくなってもダメなんですが、のっちって一番アイドルっぽい人なんですけど、実は一番裏方っぽいメンバーに思えます。
アイドルっぽい顔をしているということでさえ、Perfumeがアイドルであるためのアリバイ作りの為の裏方の仕事なのかもしれない。

PV群を見ると、それぞれの曲により、中心人物がそれぞれ割り当てられているように見えてきます。
この曲は誰の個性でまとめるか?そういうことが映像的、振り付け的にはあるようですし、もしかすると作曲作詞の段階で誰のイメージに近いものにしようということも既にあるのかもしれません。


普通の意味で言ったらのっち一番ダンスうまいですし、姿勢いいし、顔もいいし、手堅く行きたい時にはノッチがセンターに入る曲多いと私思っています。
負が許されない曲では、たいていのっちが目立つ。

かしゆかが活きるのは、金星狙いのかなり変な曲。

あーちゃんは、歌にストーリーの骨格がはっきりしているもの。

私こんなふうに三人の個性を分析しているんですが、


海外デビューっつーことで、とにかく守備を固めていきます。最初にセンターに入るのはのっちで、それからかしゆか、あーちゃんと続きます。

三人の中でのノッチの安定感っつうのは、すばらしい。演技と表情もいい。
ただしかし、ノッチがリーダーってわけじゃないことを海外に説明するために、完全に公平にセンターに立つ時間を三等分している。


これで勝負だ、というよりかは、とりあえずお披露目ですから、いろいろ条件が乗っかってくるわけです。
でも、いい曲ですわ、これ。
この曲とPVにかける意気込みが、全ての箇所から伝わってきます。関係者すべての意気込みが伝わってくる。


そして、私、楽観的になってしまうのは、この曲ってPerfumeの飛び道具である、かしゆかをあんまり活かしていないんですよ。
かしゆか中心の曲だったら、本当に勝負だってとこでしょうか。
それにしても、とりあえず手堅く行くところで、これだけやってしまうとは、すごいスワ、Perfumeとその周囲の人たちは。

わたしもPerfumeと一緒に仕事がしたかった、というか、してみたいもんです。