出生率2以下の世界

karaをyoutubeで見たせいで、perfume のglitterを20回以上聞くはめに陥る。

なんかこれと似たような曲が‥・と思いつつ、喉の奥に魚の小骨でも引っかかったような思いで、ずっとperfume聞いていたんですが、

わかった!

すみれseptember love と似てるんだわ、このglitterって


それ以外のperfume の曲聴いてると、もろにYMOってのがいっぱい。

wikiで調べてみると、
perfumeYMOとかクラフトワークを聞いていた中高年もファンも多いそうだ。

さもありなん。


2007年に中国から日本に帰ってきて、ふと分かったことですが、
出生率2以下というのは、親の世代よりも子供の世代の数が少ないということです。
ということは、どういうことかと申しますと、
流行り文化ってのが、子供の顔色伺うよりも大人の顔色伺うようになるということです。

60年代に先進国の文化が刷新されたのは、ベビーブーマーが青春の時期で、彼らが圧倒的な人口を要していたからなのですわね。
ビートルズがすごかった、ニューシネマがどうだったという以上に彼らの数が多かったから、彼らの希望が歴史上にはっきりと記されることになったわけです。


それと比べると、今の時代というのは、


こういうことです。

未だ仮面ライダーシリーズが続いているというのも、ある意味異常なことなんです。
50年代のナショナルキッドとか月光仮面などはとっくの昔に歴史から消えているのに、第二次ベビーブーマーのヒーローたちがひたすら表舞台に居残り続け、子供番組の新陳代謝を阻害しているのですね。
そして、
その仮面ライダーの最新作のデザインが、宇宙鉄人キョーダインと瓜二つ。

昔は、渋る親相手にだだこねておもちゃ買ってもらっていたのですが、今じゃ、大人が率先して自分が子供の時に欲しかったおもちゃを子供に買い与えている姿が目に浮かぶ。



出生率が2以下になるということは、新しい文化が若者の間から生まれてこない。ひたすらおっさんやおばはんにおもねったような、昔のネタを拡大再生産していくようなもののおこぼれに子供たちがあずかるという事態を招来したわけです。

21世紀に入って、違法ダウンロードやyoutubeが音楽ビジネスを壊してしまい、流行歌が世の中から消失してましたが、
そういうテクノロジー側の事情がなかったとしても、ポップスとかロックとかの音楽産業は新しい流行作り出せなくなっていたと私は確信しています。


出生率2以下が続いていくということは、もう二度と60年代のような文化の革新は世の中には現れず、先人の遺物をなでるような文化が続いていくということになるのでしょう。

自分がおっさんになってしまうと、それでもいいんですけどね。
そして、
本当はこの傾向は第二次ベビーブーマーの青春の90年代に既に始まっていたことなんですけどね。



ついでに言っておくと、リーマンショック前の世界的な好況というのは、第二次ベビーブーマー世代が住宅を購入していた原因が大きい。
家買うと、内装や電化製品と一生涯の消費を前倒しにやってしまうもんです。
発展途上国が忠進国、先進国への階段を上るには、政府が主導して住宅の新規着工とローンの面倒を見るのですが、これやると本当に効き目あるってのは中国を見るとよくわかります。

ローン組んで家買って物買って。
その結果の不動産バブル崩壊サブプライムローンの問題だったんですが、

今後世界の景気がよくなるとしても、
先進国、ついでに言うと中国、ロシア、ブラジルでも今の子供たちって親の世代よりもはるかに人口少ないですから、更に言うとジジババの世代よりも人口少ないですから、ジジババの死んだあとの中古住宅が新しい世代を全て住まわせることができるわけです。
もう二度と、住宅新築をともなう好景気は訪れません。


未来に対してはいろんな意味で悲観的になっておくほうがいいかと存じ上げます。

でも、perfume は面白いね。