自殺防止月間なら小幡績氏がおすすめ 

昨日銭湯で聞いた話。

春休みなんでしょうか、大学生らしき人が帰省して、おそらく高校時代の同級生と一緒に銭湯で話していた内容。

原発のガレキってさ、周りの20キロくらいはもう人住めないんだから、そこにまとめておいときゃいいんだよね。なんで、全国に散らばらせるんだろ?もう原発の周辺に人住めないって、どうしてはっきり言わないんだろう。解決法はあるのに、それ実行できないだけなんだよね。もう民主党の政府になってからむちゃくちゃだよ」

「考えてみたら、麻生太郎って別に悪くなかったよね、漢字読めなかっただけで。それって、あそこまで騒ぐようなひどいことだったの?」

「財政の破綻って、人口減って年金払う人いなくなるからでしょ?そんなん子供作らない奴の責任じゃない。将来の年金払うのは今の子供たちで、その子供たち養うために親は頑張ってるんでしょ。自分の金を自分のためにしか使わない人たちとは差つけるべきだよ。そういう人には年金払わないとかして」

これら意見、2chを開けばいくらで書いてありそうなものばかりなのですが、
銭湯という公共の場、それも浴槽の中という周囲の他人が否応なしに聞かされてしまう場所で、淡々と語られると、
ものすごく、理路整然とした正論に聞こえてしまうのですね。

子供作らない人云々の箇所では、少々ドキっとするもんがありましたが、私個人の条件を無視すると、これはたしかに正論だわ、と思わざるを得ませんでした。

2chやそれに類する箇所に書き込まれると、どんな意見でも色物キワモノに見えてしまうのですが、ちゃんと場所と口調をわきまえて語られると古舘伊知郎とかのニュースショーよりもはるかに説得力があるということを実感いたしました。


コミュニケーションというものは、言葉というものだけで成り立つのではなく、ノンバーバルな条件が対位法的に参画して出来上がるものだと、風呂屋の話で思い知らされました。



民主党云々の箇所ですが、
三年前のリーマンショック後のガソリン価格高騰の時、「ガソリン値下げ隊」ということをおっしゃっていましたが、
その実現の如何は別として(鳩山由紀夫の温暖化防止のCO2うんたらとの兼ね合い考えると、選挙前の釣りとは言え、何を言っていたんですか、あなたがたは、というレベルの話なんですけれども)、
私が、一番気になるのは、「ガソリン値下げ隊」という秋元康的なネーミングセンスです。

民主党って秋元康とどこかで繋がってんの?と、ずっと私は思ってきたのですが、


これ、本来「GKB48」とか命名されていたプロジェクトです。GKBがゴキブリと読めてしまうことなどから、このネーミングを撤回したらしいんですが、

自殺しようと考えている人たちとAKBのファン層って重なるもんなのでしょうか?
AKBという極めていびつな商法に依拠した芸能集団が自殺軽減に効果があるという下調べでもあったんでしょうか?

今の世相で、問題なのは、若年層ではなく中年の自殺と違うんですか?そして、それは主に経済的な問題を理由としているのではないでしょうか?

いくらなんでも、自殺志願者を馬鹿にしてませんか?AKBのファンになったら生きる望みでも湧いてくるとでも?

クールジャパンと称して、政府から日本のエンタメの輸出のために予算が割かれ、シンガポールにAKBの写真の刷られた二階建てバスが走っているという事実もありますけど、

なんで、私たちの国家予算は秋元康の方に流れるのでしょうか?

いつから、どういう関係なんでしょう?

私の場合だと、AKBという商法のことを考えると、人類は百年もたないという悲観論に傾いてしまいます。こんなくだらないビジネスモデルがあるんだったら、人は危機的な状況において平然と他人の屍を踏みにじるだろう位にしか思えません。


だったら、あんたの好きなPerfumeが自殺防止のキャラだったらいいのか?というと、そうでもないんですね。

Perfumeファンは、彼女たちに人生を救ってもらいたいなんて最初から思わない。
ナデシコJapanに人生救ってもらいたいと考える人なんていますか?ナデシコ応援する人は、「感動をありがとう」それだけですよ。

感動できる時に、人はまだ死なない。そして、AKBは感動できないし、韓流も感動できない。後ろに仄見えるビジネスモデルに辟易するだけ。




「3月は自殺防止強化月間です」
このいかにもお役所仕事的な言い草。だったら四月に死ぬ分には、自分たちの責任ではないとでも?





前半がアメリカの経済状況に関する話で、後半4分くらいからPerfumeの話になるのですが、「調査のためにPerfumeのファンクラブに入ったんだけど、その費用を大学が調査費で落としてくれなかった」とおっしゃっていますが、AKBの場合だったら、絶対経費で落ちるような気がします。
あれに関しては、ビジネスが透けて見えすぎますんで。

ポップミュージックって素晴らしいな、と思わさせられるのは、趣味としてはとことん金がかからず全ての人にほぼ平等に開かれているという点です。
どれだけ金のない人でも、2000円持ってネカフェに行ってyoutubeでPV全部見ろ、と。ついでに、小幡績氏のこれ聞きなさい、と。
Perfumeのライブが楽しいってのは、彼女たち自身が楽しんでいるからって理由によると思うのですが、
小幡氏のしゃべりを聞いていると、純粋に無欲に楽しんでいる人というのは、傍観者まで楽しくさせてくれるというのがよくわかります。

Perfumeのファンになってわかることなんですが、beatlesが伝説になれたのは、階級でガランじめだった英国で、所得格差関係なく全階級が楽しめた安い娯楽という側面があったことを理解しないといけないのでしょう。

ポップミュージックって金かかんないんですよ。これが、趣味がヨットで、ヨットへの愛を熱く語られると、金ない庶民にはうざいだけでしょ。
ポップミュージックって、金かかんないんですわ。世界に一体感を感じさせるには、金かかんないってのがポイントです。


それゆえ、ボッタクリビジネスモデル推進しているAKBが、経済的理由から自殺しそうな人をひきとどめることができるとは、私には思えないんですね。