かしゆか かしゆか
『シークレット シークレット』
たぶん、
指サックの赤、自分の限界を超えたものに触れようとしたとき、自分の指先が血まみれになった、という表現。
『不自然なガール』
そういう痛みを伴う変身を遂げたあとの女は、どSに変身する。
人を踏みつけて血まみれするような態度の比喩として、ヒールが赤色。
『不自然なガール』百回以上見ているんですが、
今日まで、かしゆかのヒールだけ赤色だというのに気が付きませんでした。
ほんと、再三再四、人は見たままのものを受け入れることができなくて情報を自分に都合いいように端折っている、ってこのブログで書いていますが、
私にしたところで、『シークレットシークレット』のPVを繰り返してみるまでは、『不自然なガール』のかしゆかのヒールの色に注目しようなんて思わなかったですも。
『不自然なガール』ののっちの空気っぷりは少々異常。
「このPVかしゆか主役にするから、のっちは控えめにやってよね」みたいな指令が出るもんなんでしょうか?
かしゆかだけウエストを強調するように締めた衣装。のっちにしては珍しくあーちゃん風の妊婦服仕立て。
最後のシーンで、カメラ目線なのはかしゆかだけ。のっちとあーちゃんの表情がどこか虚脱的なのは単にカメラ目線じゃないからなんだろうか?
若い盛りの、伸び盛りの女の子達に、「今回は、…を主役にするから、ほかの人は控えめにやってよね」みたいな言い方って、やるもんなんでしょうか?
次のsingleとバーターってならわかりますけど、
『不自然なガール』のかしゆかの爆上げぶりってのは、相当露骨で意図的ですね。
気になるのは、その点をパフュームのメンバーも分かっていたのか、わからないまま演じさせられたのかってところです。
ほんと、この、のっちは精彩がない。
私の考えじゃ、パフュームってあーちゃんとのっちの二人いれば、それで成功するところまでは行けたんじゃないか。そのころのかしゆかは、二人の足引っ張るような影薄い存在だった。
でも、その事態を改善するためにかしゆかが確変すると、それを追っかけるようにあとの二人もレベルを上げていった。
つまり成功したのは、あーちゃんとのっちのお陰だけれども、
大成功したのは、かしゆかのお陰なんでしょう。
そんで、かしゆかって、キャラがどこかつかみどころがないんですわ、私には。
なんでなんだろう、と考えると、
のっちとあーちゃんのキャラって、本来の彼女たちの素の部分の延長にあるんだろうけれども、
かしゆかって、意図的に自分のキャラを作り込んでいったんだろうなと、
自分のキャラが弱いことを分かった上で、のっちとあーちゃんにたりないものを意図的にパフュームに加えようとしたんだろうな、と。
それって、非常に知的な努力だよな、とあたしは思うのです。
そしてそれ故に、かしゆかの確変の知的さに合わせて映像関係の知的に優秀なブレーンが参画して、パフュームの大成功につながったのではないだろうか?と思う次第です。
3分44目にかしゆかが観客に「ありがとー」と言いますけど、その言い方が、ものすごく、男っぽい。
かしゆかって、控えめな妹キャラじゃなくて、こういうキャラでもありうるんだ、と思うにつけ、パフュームの突破口ってかしゆかだったんだな、と。
のっちはどこか自己完結してる。あーちゃんは、天然に見えるけど常に人の反応見てる。そんだけじゃ、煮詰まるでしょ。
で、今のパフュームはというと、
のっちがレベル上げてきたんで、あーちゃんもギア入れなおして本気だそうとしてるって感じ。
そんで、かしゆかは、一歩引いて、二人に足りないところはなんだろうと冷静に出方うかがってるって感じですか。