Love the World

この曲のPV、白黒です。

だから何?

と思われるかもしれませんが、


これって目が見えないに近しい状況を表しているのかもしれないなと思いました。


Perfumeの振付はアンドロイド風ということですが、

このこと自体は、与えられた楽曲がテクノだったからロボット風な振り付けにした、という相当に安直なもののようですけれども、

何曲かその調子でこなしているうちに、完全に違う地点に到達しているように私には見えます。


Love the Worldの振付の非人間的な感じというのは、
動きが駒落とし的にかくかくしている点以外では、


体の動きと目の動きが一致していないことに対する違和感です。

目が見えない人だったらこんな風に顔の向きと体の動きがちぐはぐなのだろうか、という風な違和感があります。



この詞、どういう状況をうたっているのだろうと考えてみると、

ほとんど状況の見えていない女の子が手さぐりで生きているというものらしくて、

まあ、状況が見えていないの「見えていない」は比ゆ的なもので、別に身体の障害のことを言っているのではないのでしょうが、

やたらと、「手探り」とか「一番星探す手」とか触覚に類する言葉が繰り返されるのがその根拠。




スティーブン・キングの短編アンソロジーの前書きに
「恐怖とは、暗闇の中で見知らぬ人から受けるキスに似ている」というような言葉がありますけれども、

Love the Worldの 「ちゅちゅちゅ」という歌詞カードに書くべきか書かざるべきか悩ましいフレーズ、

キングの言葉を私に思い起こさせてくれます。