『コミュニケーション』
Perfumeのヨーロッパ公演の日程が発表されたんですが、
いったい一年間,何を迷走してたんだろ―という思いがつのる今日この頃。
んで、この一年間の間にいろいろ考えさせられてしまうたのですが、
一体、国際化とは何じゃ、海外での成功とはなんじゃ?というか、成功とはなんなんだろう?
なんか客観的な基準あるんだろうか?、んで、その客観的基準があるとして、それって俺にどういう意味あるんじゃろう?
などなど。
去年、韓国人の方が『江南スタイル』という曲でビルボード二位になったということなんですが、
それ、
わたしと私の周囲の人にとってどうでもいいことでしたし、ほとんど誰も知りませんでした。
私一応気になってyoutube見てみたんですが、ブリットニ―・スピアーズと一緒にテレビに出ていた動画があったんですが、
よくよく思ってみれば、私、ブリトニー・スピアーズの名前は知ってますけど、
一曲も曲知らないんですね。
彼女が有名人だということは知っていますけど、道歩いてて、すれ違っても、たぶん気が付かないし、
「さっきすれ違ったの、ブリトニーだよ」と言われたところで、
だからどうした?としか思わないでしょう。
さらに言うと、
youtubeでいつでも見られるので、往年の大スターも価値が凋落しております、私の中では。
ミック・ジャガーとすれ違っても、
だからどうした?位にしか思わないでしょう、きっと。
もう最近のアメリカとかイギリスとかの音楽、私全然知らないですし、そこでの成功が「憧れ」であるというような気がしなくなっていたんですわね。
世界的に音楽売れなくなっていますから、10億円もあればビルボードチャート操作可能なんでしょ?
youtubeの再生回数も真に受ける人あんまりいなさそうだし。
まあ、
そんなことはどうでもいいとして、Perfumeの新曲ですけど、
15秒聞いて、見た感想では、
手堅いところを狙ってきたな、と。
ただしかし
ピュレグミのCM曲ということで、
振り付けの方は『コミュニケーション』の路線、つまり、グミを食べるようなしぐさをモチーフにする路線を踏襲している模様。
いいのか?ヨーロッパに持っていく大事な新曲なのに、グミキャンディ食べる振り付けあてたもんだぞ、
というか、こういうのって、Perfume的には通常運転なんでしょう、きっと。
基本的にPerfumeって、どこか投やりなとこありますよ。
正直、この短さだと音も振り付けもよくわかりません。
まあ、そんで、
その情報飢餓感を癒すために
『コミュニケーション』見直してみたんですが、
けっこうおもしろい。
私の場合、どこに着目すると面白いのかというと、
これ、spring of life のB面で、
一年前の海外進出とか言っていた時の曲ですから、
振り付けに関しても、おフランス人とかゲルマン人とかに見せることを一応想定されているんではないでしょうか?
Perfumeに特徴的な芸風として、詞と振付がいい感じにずれている点があると思うのですが、
たとえば、『レーザー・ビーム』のイントロの部分で、親指と小指を伸ばして電話を駆けるしぐさがありますけど、
詞的にみると、電話かけてる場面てないはずなんですよね。
でもって、詞とPerfumeの踊っている姿の乖離が、見てるものに妙な妄想を引き起こすのですけど、
それも、詞の部分が意識に対応し、振付の部分が無意識に対応して、
非常に心の奥暗い部分が操作されるような感覚があるのですけど、
日本語わかんない外人の前であれやると、この乖離のメカニズムがなくなってしまって、わりに単調な芸に収束してしまいそうです。
ほだから、『コミュニケーション』の振り付けに於いては、そういう乖離を利用するようなことをやめて、シンプルな組み立てを目指したように見えます。
特に気になる個所は、「空から落ちてくる女の子受け止めたら腕の骨折れる」という宮崎アニメをうたうところの振り付け。
この箇所は音消してみてても大体意味わかります。
勘のいいイギリス人だったら、これラピュタだとわかるかもしれません。
59秒。
「その言葉のほんとの意図をさがす」
これ、「糸を引く」ゼスチャーじゃないんですか?
Perfumeの振り付けって、しょっちゅうダジャレやってますわねえ。
しかし、この曲の口パク感は半端なく素敵。
これだけ、口パク感があると、言葉よりも仕草を信じようと無意識に思ってしまうもんです。
それで、新曲についてなんですけれども、
15秒しか見てないんでわかんないんですが、
詞と振付の間のつながりが、ほとんど見えてこないんですよ。
日本語が分からない外人の前でPerfumeの芸を披露する時に、
詞とゼスチャーの関連の問題ってどうクリアしたらいいんでしょう?
振り付けを詞に関連付けることをやめにして音にだけ関連付けると、そりゃ、外人にも分かりやすいんでしょうけれども、
それやると、Perfumeも普通のポップミュージックになってしまい、つまらない、
そう思うところです。