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杉野玄白と前野良沢が解体新書を翻訳した時の話で、
「鼻がフルンヘット」のフルンヘットの意味が分からない。
それで長崎で仕入れたオランダ語の本をぱらぱらめくり、
「庭を掃除したら落ち葉がフルンヘット」
「枝を切ったら切り口がフルンヘット」
という文章があったので、
フルンヘットって盛り上がるの意味じゃなかろうか?ということにしたそうなのですが、
あんまりよく分からない言語上の単語の意味を辞書なして知ろうとするとこういうやり方しかないですし、母語に於いても子供はこういうやり方で単語の意味を獲得しています。
常々思っていたことの一つにPerfumeの振り付けって言語性が高い、ということで、
振り付けの意味を探るに於いて、フルンヘットの場合と同じように、同じ振付の使われている個所をいくつか集めて、そこに寄り添う詞や音それにPVの様子を考え合わせ、あたかもセンテンスのようにみなした後で、パズルでも解くみたいにその振り付け単語の意味を考えるのですが、
PVに於いても似たような言語性の高さがあって、
ここに共通する要素って何なんでしょう?
この△ねっころがり構図にはネガティブな意味があるらしいという勘繰りをしてしまいます。
『エレクトロ…』と『リラックス…』に同じ構図なので、
ふたつともヴァーチャルな世界、夢のなかの世界、を表しているのかもしれないと勘繰りたくなりますし、
『スペンディン…』が閉じ込められた超能力少女という設定でしたから、『リラックス…』の方でも温室の中に閉じ込められている設定なのかもしれません。
>Relax In The City は囚人の歌かなと解釈して…
普通の人からすると、ずいぶんひねた見方する人だな、となるでしょうけれども、パフュームですも、こんなもんだと私も同意いたします。
パフュームの創作過程ってクリエイター同士が、他のクリエイターの意図を邪推したり深読みしたりしながら各自が自分にできるものをつけたすことによって成り立っているわけで、末端の一ファンが相当突飛に見えることを言ったところで、クリエイターの内の誰かはそういうことをとっくに考慮されているはず、
だから一ファンとしては安心して深読み、邪推ができるわけでして。
自分的には、この三曲に同じ構図が使われていることから、
「パフュームにとってぜったいに負けられない戦い」のPVにはこれがつかわれるのかもしれないという、パフュームZ旗、という珍説考えてみました。
「ここで踏ん張れないと坂を転がり落ちる」そういう危機感あるのかもしれません。
で、面白いことに、
『エレクトロ…』も『スペンディン…』も本来意図された商売上の成功を勝ち得られなかった負け犬ソングだったりします。
そして「絶対に負けられない戦い」に負けても、実は何とかなってきたのがパフュームなのかもしれない、
『リラックス…』もいろんな意味であまりうまく行っていなくて、負け犬ソング認定される可能性が高い気がしますが、
それがパフュームの転落に直に結び付くかどうかは、何とも言えないのがパフュームのパフュームたるところでしょうか。