LV見てきました

お読みになられるならBGM代わりに『金田のテーマ』どうぞ

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わたしにとって一番気になってたことって、

MIKIKO先生案の幻の開会式ってどのくらいこの『Polygon Wave』に使いまわされていたのだろう?ってことでした。

 

いつものライブ通り開幕を告げる短いインストと小芝居があって、そのあとの一曲目が始まる前に、バックダンサーの姿、そして彼女らがジグソーパズルのピース風の板を持っていました。

「あっ!」と思いました。そして、やっぱりと思いました。

私は、Perfumeのファンになって約十年なんですが、初めて『不自然なガール』のMVを見たとき、衝撃を受けました。

あのMVの振り付けの中の盆踊り、それに歌舞伎の見栄を切るようなポージング、バックダンサーの黒子を思わせるいでたち、

流行りのかっこいいポップミュージックの中に何の矛盾もなく日本の伝統的な要素が活きている、それは10年前の自分にとっては驚きでした。

 

ですから、オリンピック式典のスタッフにMIKIKO先生が入ったと知ったとき、『不自然なガール』の要素が拡大して使われるのだろうと思っていました。

また、オリンピックの式典って多人数のダンサーが登場するのが通例なので、MIKIKO先生が演出するなら多かれ少なかれ『不自然なガール』っぽくなるだろう、だってPerfumeの演出で大人数のMVってこれと『Time Warp』しかないじゃないですか?

 

今回のライブは、コロナ対策もあってアリーナ内に客席を設けませんでした。そのためもあってか、ステージが大きく設定されその床にプロジェクトマッピングされ、その点に於いてあたかもオリンピックの幻の開会式を思わせるようでした。

そして、そのPerfumeにとってはいつもより広いステージを埋めるべく10人以上のダンサーが参加していたのも幻の開会式を思わせました。

 

気持ちを切り替えて、とか 

前を向いて後ろを振り返らす、とか

言葉では言えますけど、まず第一に人の創作力って有限じゃないですか?

「この仕事終わったら、引退してもいい」ってくらい打ち込んだオリンピックの仕事だったのなら、それなかった事にして全部捨てるって無理でしょ?

今回の『Polygon Wave』には恨み節的なところがあったと思われましたし、ファンの立場からしたら幻の文明掘り起こす考古学者ような楽しみ方がありました。

 

文春のリーク記事を熟読して、いろいろ思ったのですが、

あんまり大人数でダンスする場面って予定されてなかったみたいですね。リオの引継ぎ式程度の人数が描かれたイラストしかなかったですから。

つまり、今日のライブくらいの人数だったんでしょうね。

 

まあ、こんなことばかり考えてライブの中継見てたんですが、Perfumeの登場シーンって一回目のドーム公演の時のように、幕がぺろりと裂けるように下りて硬直した姿の三人が現れるというものだったそうです。

で、その時、三人は塔の上に立ってたはずだったんですね。今回のライブでも塔の上のパフォーマンスを意識した『Future Pop』『Tokyo Girl』が続けて演じられました。

で、幻のオリンピック案ではPerfumeの立つ塔のもとに東京のビルの街並みを模したフレームだけの箱が並べられていて、その中にダンサーがいることになってました。

今回のライブで言うと『Polygon Wave』のパフォーマンスがかなり近いように思われました。そしてこの曲は今回のライブの白眉でした、私にとって。Perfumeがオリンピックに出てこのレベルのパフォーマンスしていたら、かなり好評だっただろう気がします。ちなみに、この曲で彼女たちが来ていた歪んだフレーム模様の衣装は。文春のリーク記事のイラストに描かれていたPerfumeの衣装にかなり近いものでもありました。

で、ところで、Perfumeはオリンピックの開会式に出ていたらそこで新曲を披露していたのか?歌ったのか?(というか口パクですけど)ということですけど、

今回のライブを見た感じで言うと、今回のライブ通りに短めのインストに合わせた小芝居+新曲披露それこそ『Polygon Wave』みたいな曲ということだったんじゃないでしょうか?

わたし、今回初めて『Polygon Wave』聞いたんですけど、歌詞全然頭に入ってこなかったんですけど、いい感じがしました。世界に向けて日本語の詞がいきなり流れてだれも意味わからなくても問題もなかったように感じましたし、それにPerfumeって口パク踊り以外の芸とか小芝居やっても、そんなに魅せられないじゃないですか?いつも通りの一番の特技を披露するしかないでしょう?

やっぱ、やってたと思いますよ、Perfumeは世界に向けて口パク盆踊りを。

そんで、もしそうしてたとすると、やはり身内びいきとかオリンピックを利用して世界進出狙いとか批判受けていたと思います。

 

 

で、オリンピックの開会式には三浦大知とか土屋太鳳とかも出ることになっていて、そういうMIKIKO先生の常連じゃない人たちはどのようなダンスをどのような演出で踊るのか?ということまでは、私にはよくわかりませんでした。

 

で、もし幻のMIKIKO案が実行されていたらどうなっていたかってことですが、

実のところ実現しなかったし、誰も見ていないので、何とも言えないのですが、

開会式の前半の部分、選手の入場行進の始まるまでの約一時間を間延びせずに世界の視聴者を引き付けることができたのかどうかは、難しいかもしれないと思います。入場行進の後には任天堂監修の競技紹介があったので世界中大盛り上がりだったろうとは思いますが、今日わたしが見た感じでは、開会式の前半の約一時間をMIKOKOスタイルのミュージカルとライゾマの光と映像の演出で世界中の人を驚かせ楽しませ飽きさせないってかなり難しかっただろうなって気がしました。

 

まあ、でも、それでも、少なくとも、日本の今のスタイルを世界に示すことはできたはずですよね。そして私は本当にその幻の開会式見たかったです。 

で、実際に行われたオリンピックの開閉式はただの糞でした。

 

 

今回の『Polygon Wave』って