『あまちゃん』

潜在視聴率50%以上みたいなことが言われているんですが、
朝の連ドラの場合、メインの放送があわただしい時間帯にあることから毎日見れる人も少ないでしょう、きっと。 
そのうえ、視聴率に反映されない再放送何回もありますし、

それだから、

毎回見てるわけじゃないけど、ポツリポツリ見る機会があったら、見てて、その都度楽しめる。そういう人の割合含めると、50%以上の日本人に『あまちゃん』って支持されてるんじゃないかとわたしも思います。

だから、Perfumeのはなしとあんまり関係なくても、半分以上の人は興味持ってこの話読んでくれるかもしれない、と思いつつ書いているのですが、


わたし、第三週目から
HDDに録画して溜め込んでいたんですが、
一週間ほど前から、すごい勢いで見ております。


見るきっかけになったのが、『桐島、部活やめるってよ

この映画があまりに面白いので、三回続けてみて、朝になって、自分はすっかり橋本愛のファンになっていたんですが、

映画の中で彼女のことは美少女のイコンとして扱われているので、『桐島、部活やめるってよ』が気に入って繰り返し見てると、当然のごとく映画に感化されて、彼女に魅了される結末になるのですが、

それ切っ掛けに『あまちゃん』を怒涛の勢いで見たんですが、
橋本愛が美人さんだというのはすでに知っていたけれど、能年玲奈も勝るとも劣らぬ美少女ぶり。

これ読んでる皆さんも、画面の端っこあたりにPerfumeのバナー広告入ってるとは思いますが、
あまちゃん』3時間続けてみた後に、Perfumeの画像に出くわしたりすると、
「うわっ、この三人ぶっさー」とか不遜にも思ってしまいます。
そんで、
「この三人は、静止画像で見るのではなく、動画で見るときれいなんだ」とか思い直して、youtube三十分とか四十分くらい見たりしてしまうのですが、
そんなんやってると時間いくらあっても足りないんですが、



あまちゃん』のどこがおもしろいのかというと、朝の連ドラは映画や一時間ドラマとは全然構造的に違うことを逆手に取った演出、でしょうか。


どんだけ『あまちゃん』好きだといっても、必ず見落とした回がいくつもありますし、実際私も録画ミス等で見てない回たくさんあります。
それに、朝ごはんとか昼ご飯食べながら見るのが本来の連ドラの正しい見方ですから、細かい演技とか細かい仕込みやったところで機能しないんですよね。

だから、重要セットの春子さんの実家とスナックリアスは、演技する場所というよりかは演芸会場。みんな小ネタやって、アドリブやって、ライブに近い状態です。

そうなるとどうなるのかというと、役者の素の部分がぽろぽろ出てくるんですね。
能年玲奈とか、まあ特に橋本愛ですが、経歴浅くて確固たる芸風出来ていない人が特に、演技していない箇所が見てて分かる、ような気がします。

渡辺えりなんていつもの芸風で、脇役は他の人たちも大抵そうだってりするんですが、

興味深いのが小泉今日子
あまちゃん』の為に作った役でなく、素というか別の役が出てしまう瞬間が結構あるみたいです。
そして、そういう場面の小泉今日子は結構良かったりします。
逆にいうと、『あまちゃん』のために作りこまれた役設定は、見ていてかなりつらい。
能年玲奈橋本愛も出ていない小泉今日子のシーンはかなりの確率で早送りしていました。



ネットで記事をあさってると、どうやら、このドラマのキーパーソンは小泉今日子の春子さんらしく、
彼女のキャスティングが決まってから順次他の配役がされていったらしいです。



アイドルになる潜在能力がありながらも、業界の事情のため成功すること叶わなかった40代半ばの女性。
そういう役なのですが、40半ばでアイドルになる潜在能力が十分あったとみために説得力ある人って、17のころだったら本当にアイドルなれてるはずです。
だから、この春子さんの役って、実際にアイドルだった人に振るしか方法ないんでしょうね。

そうなると、小泉今日子の「アイドルになる夢がかなわなくて、ささくれ立ってる」ってキャラが嘘くさく見えてしょうがなかったりします。
しかも、毎回毎回実家とスナックのセットで演芸大会みたいな演出がありますから、こうやって作りこまれたキャラにアドリブ風の演技させると、
ほんとうに、見ていて嘘くさいというか、痛々しいというか、

美少女二人とそのほかの役者のお笑い演技で楽しく見せてくれましたけど、春子さんの設定は無理ありました。

自分の娘に向かって、「アイドルなんてちゃらちゃらしたもん絶対ダメ」とか小泉今日子が言って、視聴者どう受け取るかってことですが、
それでも、実際にアイドルしてなかった人でこの役やっても、説得力なかったですしね。


でも、小泉今日子が、その春子さん設定から逸脱したときの演技って、結構いいんですね。
アイドルにあこがれていた高校時代の部屋に娘が入り込んだとき、延々と80年代のアイドルについて解説するときの様子。あれ、『あまちゃん』のために作りこまれた演技じゃないですよ。
「昔のアイドルは、今と違って役者、歌手、バラエティー、グラビアって分かれてなくて、全部やらなきゃならなかった」
うん、うん、確かにそうだったし、小泉今日子確かに全部やってた。

能年&橋本が、CDだしたりバラエティー番組で招き猫状態だったり、定期的に水着グラビアやってたりしたら、大変だろうなというか伸びる能力も潰れるわ、と思って、すっかり小泉今日子の台詞に納得させられたんですが、

春子さんの設定って難しいものなんですよね。