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セラミックガールの歌詞について

以前このブログで取り上げさせていただきましたperfumeについて主に書いてらっしゃる方のブログ『 Perfumeって何?』上に、

わたしのセラミックガールについての話が取り上げられておりまして、そこ経由でいらっしゃるかたがかなりおられるようなので、

ちょっとまとめておきますと、


んで、また聴き直し、見直し、調べ直してみたんですわ。




2chまとめサイトで見つけた書き込みの引用。

「992ファンクラブ会員番号774 [sage]2008/03/04(火) 21:56:51id:yO2KobDk
Brave New Worldだったんか。オルダス・ハックスリーの俺妄想あたったかな?

素敵な服を着て買い物に出掛けて
あたりまえのように刺激的で
だれかが思いついた人工の夢いっぱい
なにか違和感に気が付いた

これなんかもろBrave New Worldの世界ですな。

in the new world→new worldってことでオルダス・ハックスリーの「すばらしい新世界」?
もろbrave new worldで歌詞の内容からしても当たりっぽい 」


日常生活では、人が何考えているかってのはわからないものですが、ネット上に意見を書き込むのが当たり前、それを読むのが当たり前になると、
他人の頭の中身がダダ漏れになっているような錯覚を感じるようになりました。


この書き込みされた方、まず、in the new world と聞き違い?していたところからして、「お前は俺か?」的なんですが、
new world だけでオルダスハクスリー連想してしまうのは、冴えている方です。


ちなみに私の場合は、

スパイスの歌詞 −> ウイリアムブレイクの詩 −> 知覚の扉 −> ハクスリー −> セラミックガールのステージ上の大画面に映し出された詞を見つけてびっくり! 

 

という経緯です。



一番上にリンク貼ってあるブログ上でも指摘されてますが、『セラミックガール』って本来テレビドラマ用の曲で、そのドラマの最後にperfumeが出てきて歌うシーンが撮影されたそうなんですが、
そこであーちゃんが、it's brand new world と言ったら、かしゆかから brave new worldだよ、と訂正されたそうです。

その日が2008年3月8日。

ちなみに、
game のツアーが2008年4月27日から同年6月1日まで。
その最終日の『セラミックガール』がDVDに収録されていて、そこであーちゃんは観客に振り付け指導するときに、「イッツ ブラン ニュー ワー」とはっきりカタカナ発音。

3月8日では、単なる言い間違いだったらしいのが、
ツアーを終える6月1日では、もはやどのスタッフも訂正しようのない実質の正式な詞になってしまっています。



中田さんについてよくわからん点がいくつかあるんですが、

  • 彼の英語、並びにperfumeへの英語発音指導ってどうなっているのだろう?
  • 彼の読書量ってどんなもんよ。

この二点よくわかりません。


ちなみに、『brave new world(すばらしき新世界)』とはどういう小説かというと、

全ての人間が精子卵子を選び分けられ、母体ではなく人工カプセルで胎児の時期を過ごして生まれてくる社会。

完璧な機械文明と遺伝子レベルで固定された階級制度。

社会の構成員が悩み事を忘れるためにソーマという多幸福感実感剤を服用する日常。

そこに紛れ込んでくるひとりの野蛮人が巻き起こす葛藤。しかし彼のほうが私たち一般読者から見るところの普通の人間。


中田ヤスタカ的な問題を含んでいる小説であり、悲しい未来SFの古典であり、この系譜には『マトリックス』もつながるでしょうが、
正直、今読むと、そこまで面白い小説だろうか?

HGウエルズのタイムマシーンとかジョージOウェルの1984のような世紀を超える名作になっているかというと、

日本では絶版で、早川のSF全集にジョージOウェルの1984と抱合せで収録されているのが図書館に置いてあります。


中田さん、そんな本よんでんの?ゴルゴ13って163巻あるんだから、絶版になってる80年前のSF読む暇まであるんですか?とか思うんですが、

たぶん、周囲に入れ知恵する人がいるんだと思うんですよ。そりゃ、いくらでも人材、知恵者よってくるでしょ。


ちなみに brave new world という英語、 勇敢な新世界 と訳してしまいそうになるでしょ。

別に、それでも構わないんでしょうけれども、

braveって イタリア語やフランス語の「ブラボー」と語源同じくする単語であり、シェイクスピアの時代では、ブラボーと同じ意味で使われていた古語的用法です。

新世界に紛れ込んだ野蛮人は、英語をボロボロのシェイクスピアの本から学んだという設定なので、話するとき、いちいちシェイクスピアの引用を混ぜるというものすごくウザい喋り方をするのですが、
brave new world というのは、シェイクスピアの『テンペスト』からの台詞です。


ブラボーな新世界 くらいの意味ですが、
brave new world を すばらしき新世界 と翻訳するのって、東大受験レベルでも無理。
シェイクスピア原語で読んでる様な人とハクスリーの小説知らないんだったら、
勇敢な新世界って訳して当たり前。

更に言うと、主人公の野蛮人は最新の文明から隔絶されて大人になり、シェイクスピアで英語学んだって設定ゆえに、その話す内容は、一般人には古臭くてわかりにくい、ということになっています。
生粋のイギリス人はともかくとして、移民二世とかのアメリカ人だと、brave new world って言われても違和感感じるんじゃないでしょうか。


だから、
レコーディングに挑んだあーちゃんが歌詞渡されて、
brave new world 勇敢な新世界… なんじゃそりゃ???
と思って当然でしょう?

というか、歌詞カード見た日本人の99%以上ってそう思うんですよ。

だから、
あーちゃんが、
「brave new world って、勇敢な新世界? 意味わかんね。この詞全体の流れならbrand new world (まっさらの世界)の方がしっくり来るでしょ」で、渡された歌詞無視して、ぶっちぎった可能性がまず一つ。


セラミッガール 透き通るような
it's brand new world 世界に行きたいでしょ

こういう歌詞なんですが、

受験英語的に言わせてもらうなら、9割がたの受験者にとって意味わからない単語含むセンテンスって、前か後ろのセンテンスと意味同じなんですよ。

だって、単語の問題って一個2点だとして、センテンスの翻訳って一個五点以上でしょ。
単語一個分からないからセンテンス翻訳できませんでしただったら、本来二点分の能力しか測定できないはずなんですよ。
だから、センテンス翻訳問題って文脈読むことであり、それは前後読むってことであり、
私たちの日常でも、背伸びして難しいこと言ったら、即、簡単な言い回しで言い直したりするでしょ?センテンス翻訳問題って、前後にごっついヒントが並べられているんです。

透き通るような世界 = brave new world  って理解するのって受験英語的には非常に正しいし、
日常言語感覚でも正しいわけです。

でも、透き通るような世界って勇敢な新世界ですか???
まだ、
透き通るような世界=まっさらの世界 の方が妥当でしょ。

正直申しまして、歌詞カードよりも あーちゃんの 歌い違い?の方が論理的には正しい。
むしろ中田ヤスタカの付け焼刃的な知識をぶっちぎった爽快感さえある。



別の考え方

CD聞いても、braveって単語聞こえてこないんですよ。
2chで書き込みされた人も it's the new world って思ってたそうですが、私もそうでして、
多分、brave new world って歌詞カード上にしか存在していないんだろうな、CD上にもyoutube上にもないんだろうな、と思うんです。
レコーディングするとき、「brave new world 」って歌詞渡されりゃ、あーちゃんの記憶に残ると思うんですよ、なんじゃ、このセンテンスは?と。


brave と brand 言い間違えたら、さすがに中田さん、訂正させると思うんですよね。
そんで、おこられたり、訂正させられたりしたら、さすがに記憶に残って、gameのツアーの最終日にまで、brand new world と言い間違えるだろうか?と私は思うわけです。



たぶん、レコーディングは、it's the new world で歌ってるんじゃないですか?

CD発売の歌詞カード印刷するときに急遽 brave new world って言葉が出てきたんじゃないか。
周囲の誰かが入れ知恵したせいで。

私は、そう思っています。

そんで、とっくにレコーディング終えて歌詞カードもらったあーちゃんが、

「brave new world って、勇敢な新世界? 意味わかんね。この詞全体の流れならbrand new world (まっさらの世界)の方がしっくり来るでしょ」

こんな感じが真実ではなかろうか、と。





もうひとつの別の考え

近田春夫が言っていることで、perfumeのヴォーカル処理って、単語レベルのサンプリングじゃなくて、音節レベル、さらには子音母音レベルのつぎはぎなんじゃないかということなんですが、

game ツアーの『セラミックガール』の振り付け指導の場面で、

指三本突き出して、にゃん にゃ にゃん にゃん  セ ラ ミッ ガー  とやってますが

英語歌詞、カタカナ発音なんですが、音節数はピッタリ英語に合わせてあるんですよ。

普通のカタカナ英語ってのは、セラミックガール 6音節。
でも、これだと音符の数と対応できないから、英語の音節数の4に合わせて、セ ラ ミッ ガーと端折るわけです。
んで、英語としては、こういうやり方の方が、はるかに通じるんですよ。

日本人の英語の脳みそにウジの湧いたところってのは、音節数無視してるところ。
小中で、セ・ラ・ミッ・ク・ガー・ル 的なカタカナ発音するんだったら、やらないほうがマシ。
それよりも、セ・ラ・ミッ・ガー 的なあーちゃんのカタカナ発音だったらだいたい通じる。

いや、あーちゃんを褒めたかったんじゃなくて、

イッ ブ(ラン) ニュー ワー と振り付け指導しているんですが、

CDで聞くと、ニュー ワー のワーの後ろに Lの子音くっきり聞こえるんですわ。

CDでこの発音できたら、ライブで振り付け指導の時にも、もっと地道な英語発音してしまうだろうと私は思うんですが、

これ、ひょっとすると、英語の詞って、その他の箇所から子音切り取ったのはっつけてるんだけじゃないか、

これ本当だとすると、私たちが聴いているperfumeの音ってなんなんだ?ある種の虚像なんだよな、と。

ていうか、レコーディングでは、何歌っても結局おんなじことになります。

そして、このように採集された音声データから楽曲組み上げて英語のパート構成できるってことは、中田さんは英単語を発音記号的に理解できてるってことなんでしょう。
そうだとしたら、そうとうなもんです。








ポリリズムに於ける「プラスチックみたいな恋だ」のプラスチックって、一体どういう意味だよ?って問題とわりと似ているように私には見えます。

ああプラスチックみたいな恋だ