『奇跡の人』
子供の時に父親に連れられて、二本立ての映画を見に行きました。
イギリスのファンタジー小説をアニメ化した『ウォーターシップダウンのうさぎたち』と併映で、
『大草原の小さな家』の主人公の女の子が主演の『奇跡の人』を見たのですが、
正直、子供の時には、あまりにも難しい内容でした。
今になってみると、
というか
Perfume経由で見ると、何を言いたかった映画なのかがよくわかるのですが、
子供の時の私には、難しすぎる内容でした。
三重苦の女の子が、手のひらを伝う水の流れと『W・A・T・E・R』という手のひらになぞられる触感が、一致したとき、
その女の子にとって世界が全く新しいものに感じられる瞬間がやってくる、
これって、子供を主役にした映画だけど、めちゃくちゃ難しい内容ですし、いい年の大人でも理解するのは難しい内容ですわな。
がっかりなのは、Perfumeの『miracle worker』という曲で、
何を言いたいのか全く理解できませんでした。
なんか、もう、中田ヤスタカ、本気出してないよね、という感じです。
ていうか、もともと、こんなもんだったのかもしれません。
ヘレンケラー的な三重苦を扱ったThe Who の『ロック・オペラ・トミー』
手押しポンプではなく、ピンボールの機械に触れることで、世界とのつながりを見出す主人公ですが、
その経緯ゆえに、世の中の毒の方向にどっぷりとはまっていくこととなります。
この動画で、興味深いのは ④分過ぎのところでエルトンジョンが帽子を脱いだ時に、
彼の頭がはげ散らかしているのがちらりとだけ見ることができます。
これ以降は、ハードな植毛でこういうのは見せないようになったんですけどね。
ある意味、この植毛技術者もミラクルワーカーなのかもしれません。
ロッド・スチュワート騎士に叙せられる ボブ・ディランノーベル賞送られる
今年一月にデヴィッド・ボウイが死んでから、それからプリンスも死にました。ロック界の大御所は今後五年間から十年間でバタバタ死んでいくんだろうなと思っていると、
ニュースの書き出しが「ロッド・スチュワートさんが・・・」と言うだけで、
ロッドも逝ったか!!と思ってしまいました。
ま、爵位の授与に関しては6月にすでに決まっていたのを私が知らんかっただけなんですが。
調べてみると、代表曲がけっこう各年代にばらけており、特別スランプの時期もないみたいで、デヴィッドボウイみたいな五年間で燃え尽きて、それ以降はいちおう続けていただけ、という人とは違いますけど、
逆に言うと、時代の先端に立ったことのない人、という感じもします。
まあ、わたし、武道館でライブ見たことあります。
71歳、もともと体強いんでしょう、それにドラッグやってなさそうですから、もしかするとまだまだ生きる、私よりも長生きするかもしれません。
それと比べると、ボブ・ディランって病院に救急搬送されたことがあり、あわや死にかけたこともある人ですから、
「あ、逝ったか」と普通は思います。
が、ノーベル賞受賞でした。
もっとも、十五年くらい前からノーベル賞の候補に挙がっているって言われてましたから、受賞はそんなに不思議でない。
彼若い時不摂生してたはずですから、生きてるうちにノーベル賞を、という流れになったんでしょうか。
わたしは、
ボブディランの曲、60年代のものは大体知ってます。いろんな人がカバーしてそれで有名になった曲もいっぱいあります。ロッドスチュワートもアルバムごとに一曲カバーしてます。
70年代のものは、半分くらい聞きました。
80年代以降の曲はまるで知りません。
で、これをきっかけに、ネットでボブディランの代表曲って10年以内の間に集中していて、それ以降のキャリアは「以前はすごかった人で四十年、なんか日本でいうと現在の美輪明宏みたいな立ち位置」なのかな、と思って調べたんですけど
どうも、そんな感じです。
ノーベル文学賞って、作家に対して贈られるんですが、一応その対象作品みたいのがあると思ってたんですよ。川端康成なら「雪国」みたいな感じで。
ボブディランだったら、どうなるんだろう?アルバムが受賞対象になるのだろうか?
そしたらどの作品なのだろう?
『追憶のハイウェイ61』か『ブロンド・オン・ブロンド』しかないだろうな。でも、それって50年以上昔の作品よ。
74歳のじいさんに24歳の時の作品を対象にして、ノーベル賞授与ってのもきつい話です。
www.youtube.comhttps://www.youtube.com/watch?v=mYajHZ4QUVM
こうなんでしたら、
経歴のピークは10年ぐらいの間でもキャラのあまりにもの存在感に、その後何十年も業界に居場所が確保できてきて、人々から一目も二目も置かれ続けてきた人に、『美輪明宏賞』というのをあげるのが正しいやり方なのではないかという気がしてきました。
というか、ロックというかポップミュージックの存在自体が『美輪明宏賞』の対象であって、ボウイとかプリンスとかディランの個人的問題や責任ではなく、ロックやポップミュージック自体が燃え尽きて燃えカスになってるのに、いまだにそれなりに居心地のいい場所を用意されていて、斜陽凋落なのだけれど、代替品もないから存在感それなりに放ってる、
そんな気がしました。
Life on Mars?
このままいくと、Perfumeの代表曲は近未来シリーズとその派生ソングになってしまいそうです。
まあ、それは仕方ないんではないか、
デヴィッド・ボウイも代表曲は1969年の『スペースオディティ』に始まる一連の宇宙SFシリーズで、
現状では
『スターマン』
『スペースオディティ』
『ライフオンマース』
の三曲で彼の代表曲ナンバー1を争っているようです。
『ライフオンマース』って元曲が『マイウェイ』で、一般的に受けのいい要素があるのですが、
この曲って、親父から勘当された女の子が主人公で、
「大人は子供に、現実を受け入れろ、将来に夢を見ろ」と言うけど、自分の目の前に見える光景はばからしいB級映画と同じに見える。
って詞で、
この歌って、デヴィッド・ボウイでなくて、女の子が歌うほうが説得力あるんじゃないか?と思いながら、youtubeでいろいろ探してまして、
なかなか決定版がありません。
割といい線なのは、この人、AURORA。でも、まあ、ちょっと可愛すぎて、親父から勘当される理由が思い当たりません。
ノルウェー人で、チャート成績は、ノルウェーでは一位でもイギリスやアメリカではベビメタよりもはるかに売れてません。
スカンジナビアやオランダは英語がほとんどネイティブ並みとか言いますけど、彼女途中で歌詞忘れて客に教えてもらってます。
母語じゃないから脳裏に歌詞焼き付いてないんでしょうか?
こちらだと、大舞台の追悼で歌うLorde。
親父から勘当され手も不思議のない雰囲気持ってますけども、歌がそこまでよくないし歌を表現する演技力もいまひとつかな、と小うるさいことを思いました。
デヴィッド・ボウイのバックバンドをバックに歌ってますんで、今後はこれよりいい悪いで『ライフオンマース』のカヴァーの評価がなされる試金石のような存在になったのかもしれません。
自分は、この曲はOZの魔法使いの『オーヴァーザレインボゥ』を下敷きにしてると思ってますんで、あの手の無垢な感じと同時に親父から勘当される雰囲気の両立という離れ業を求めているんでしょう。
それこそ、10代のジュディ・ガーランドだったら可能だったのかもしれませんが。
現状では、デヴィッドボウイの歌う『ライフオンマース』が一番説得力があります。
自分のPerfume観にも通暁することなのですが、その曲が流れるとき舞台の上に立つ人のキャラと存在感って曲の価値の多くを決定してしまうって持論なんですが、
Perfumeが上り坂だったときって、うまくそれがかみ合っていたのに、
それがかみ合わなくなって来たら下り坂になってきた。
FLASHの詞の字幕見ながらyoutub見てると、詞が上滑りしてるようにしか感じられない今日この頃ですけれど、
デヴィッド・ボウイにしたとこで代表曲は五年くらいの間に集中してますから、しょうがないんかな、
今後は、自分たちの今までの在り方とファンに対して真摯に活動続けていくことが中心なのかなと思ったりもしました。
デヴィッド・ボウイってそうやって30年活動してるうちにカルトスターから万人からの尊敬される人物に進化したわけですし。
子供たちにブギーを踊らせたげる
デヴィッド・ボウイが死んでもう八か月以上たちました。
今の私のyoutube履歴はPerfumeとデビッド・ボウイでほとんどです。
ジョンレノンが死んだときのyoutubeの映像と比べると、
ジョンレノンって死んだときまだ40だったてのもありますし、相方のポール・マッカートニーが当時はまだバリバリの現役でアルバム・シングルがことごとくチャートの一位になってたのですから、
「ほんじゃ、レノンが新曲出せば同じくらい売れるやろ」と期待された中で四年ぶりの新曲出したときに死んだ、その死に方も非常にショッキングだったので、
youtubeで見ることのできる、ジョンレノンの追悼集会ではみんな悲しそうな顔をして泣いている人がたくさんいました。
それと比べると、デヴィッド・ボウイって、本当にスーパースターだった時って1984年ころまでで、それ以降は、昔はすごかった人って扱いで30年です。
ある意味、美輪明宏の立ち位置に近いです。
んだから、彼が死んだときの追悼集会の様子って、ジョンレノンの時とは全然違っていて、
一見すると、有名人が死んだことにかこつけて盛り上がりたいアホが集まってるだけのようにも見えます。
しかしながら、レノンの時とは状況が全然違うわけで、昔はすごかったで30年過ごしてきたスターが死んだとき、
むしろ若者がデビッド・ボウイの歌うたって盛り上がれるって状況ってすごいわけで、
ところどころ泣いてるような高齢者のファンもいますけど、この集会に集まってるのってほとんどが若い連中で、
永六輔が書いてましたけど
葬式で、その悲しさとか荘厳さを理解できない子供のきゃっきゃいってる様子って市の悲しさを相対化するに絶対必要な要素だという
デヴィッド・ボウイの死に対して悲しみのない若者の存在、にもかかわらず、彼の歌を空で歌えるってことは、
これって葬式の最高の在り方なのだろうと思うようになりました。
『star man』の歌詞では、
空の円盤で待っている宇宙人が、地球に降りてくる際の公約が
「子供たちに命を縛る足枷を取り外してあげる」
「子供たちに命の使い道を教えてあげる」
「子供たちにブギーで踊らせてあげる」
人生がどうのこうのという小難しい話は別として、本当にいまだに若い世代を躍らせているという点では、本当にすごいことやった人なんだな、デヴィッド・ボウイは と思った次第です。
『但願人長久』 フェイ・ウォンの代表曲 オリジナルビデオがネット上で抹殺されていた
私は以前中国に住んでいました。
路上とかでインチキなDVDとかたくさん買って自分のアパートで見てるのが楽しみでした。
そのころフェイ・ウォンが大好きでした。
中国人にそのことを話すと、
「お前はブスが好きなのか?」とか言われました。
「何言ってんの。フェイ・ウォンは日本でかなり人気があるんだじょ」とか言うと
「日本人の美意識はよく分からん。山口百恵とか、ありゃなんだ?」と言われました。
まあ、そういうのはいいんですが、
フェイ・ウォンの一番の代表曲は、私が中国にいたときは、テレサテンの『但願人長久』のカバーでした。その曲の詞は宋代の蘇東波が書いたものです。
当時の記憶だと、あのビデオはフェイウォンの顔のどアップで満月を思わせる黄みがかった色彩で、とてもかわいらしくて、見心地のいいものでした。
それ久しぶりに見てみようとyoutubeしてみたら、
ネット上に存在していなかったんですね。
中国がyoutube禁止してるとかは聞いたことありますけど、香港とか台湾とかいろんな人たちがネットにアクセスできるわけですから、
フェイ・ウォンの代表曲のビデオをネット上から抹殺するなんて無理じゃろ?と思うんですけど、
youtubeはそういうのを共産党と結託してこまめに消してるっぽいです。
フェイ・ウォンも共産党からして、気に入らないようなことぽつぽつ言ったりやったりしてますので、こういう目に合うのもむべなるかなですけど、
くそみたいな話ですわ。
ああああ、うんざりじゃ。
なんてくだらない世界なんだろう。
但しあまりにも有名な曲なので、ビデオを抹殺することはできても、曲そのものを抹殺することは不可能ですので。
申し訳程度に、共産党の作ったいやがらせビデオがアップロードされています。
あと、あんまり出来の良くないライブの映像とかも見ることができますが、
公式なビデオはなくなってしまっていました。
ちなみに、この共産党のいやがらせビデオに対するコメントは、
『リング』の貞子か!?
曲は最高なのに、ビデオは最悪だ
そんなのばかりです。コメントも簡体字のものないですから、台湾の人が書いてるんでしょう。
まじに中国人はyoutubeと切り離されて生きてるっぽい。
ていうか、私たちのネット生活も共産党にそれなりにコントロールされてるようです。
こうやってフェイ・ウォンって時の流れの中で存在薄められていくんだろうなと思うと、悲しいです。
「満月はいつからあるの? 酒杯を掲げ澄んだ空に聞いてみた。」
十五夜お月さんも近いので、久しぶりにフェイ・ウォン聞いてみようとしたら、このざまです。
あっ、分かっちゃいました
ほらさ、Perfumeって性欲減退ユニットとか言われるじゃないですか。
で、ベビメタもその線に沿ってるじゃないですか。
私、ここ二週間ほど躁状態にならざるを得ない状況だったんですが、その上さらに先日歯医者に行って麻酔を打たれたんですよ。
で、
麻酔の中にアドレナリンが2%ほど混じっているらしくて、
もう、完全に私、アドレナリンだか脳内麻薬の過剰分泌状態。
もともと躁状態の上に、歯医者のドリルのぎーぎーいう音を聞いて不安が高まってアドレナリンどばどば、脳内麻薬どばどばの上に、麻酔に含まれるアドレナリンで、
「すみません、心臓の鼓動がなんか変です。少し休ませてください」
まあ、少し休んでから、歯の治療してもらったんですが、
それから家に戻って、トイレでおしっこする際に自分の生殖器を見てみたら、これが今まで見たことのないくらいのサイズに縮んでいました。
で、もしやと思って、ネットで調べてみたんですよ。
アドレナリンの過剰分泌は、多幸感に導きはするものの、性的には抑圧的に働くそうです。
ああ、なるほどね。
で、返す刀で、Perfumeをyoutubeで見てみました。
『だいじょばない』って結構面白いわ。でも、のっちしか見てないんですけど。
Perfume - Daijobanai (Live HD)
わたし、こう見えて、Perfume最初のとっかかりでは、
かしゆかが一番かわいく見えました。それから 性欲減退状態に突入し、
「あ~ちゃんは神かもしれない」状態を経由して、離脱に赴くとともに、
Perfumeって、「のっち一人だけレベル違うよね」的な見方に堕ちていくのですが、
『だいじょばない』ののっちはいいわね、どのビデオでも。
さよならEU さよならUK
私、読み切れませんでした。
イギリスがEUから離脱することになるということを。か
開票前の株価や為替から、「もう残留決定だな」と思っていた私はアホでした。
何のためにイギリスのロックを長年聞いていたんだろうと、自分の不明ぶりを恥じました。
この空気を読まない感じ、損得勘定をうっちゃる気性、それに自分たちはヨーロッパの一部ではないと思ってるとこ、
それに、いつでもEUから足を洗えるよう通貨統合してなかったとこ、
読めませんでした。でも、世界中の金融関係者も読めなかったんですよな。
EUの中心国ドイツにとっては東欧への植民と混血って千年以上続いていることですから、ルーマニア系が国内に増えようと、「だからどうした?」的な話にすぎんのでしょうが、
イギリス人、特に田園に住む保守的な人たちには我慢ならなかったんでしょう。
問題は、このあと、スコットランドと北アイルランド引き留められなかったら、国旗の色変わっちゃうんですよね。
その覚悟はあるんでしょうか?