『廃墟の町』 軽音楽史の廃墟巡礼
Perfumeの近未来三部作って、廃墟、もしくはやがて廃墟になる場所を舞台としていますので、
その後のPerfumeの歌の世界も全般的には、廃墟の存在を前提にしているといってもいいかもしれません。
そして、
以前のポップミュージックは廃墟をどのように扱ってきたのだろうと、ちまちま調べてみるのですが、
よくよく考えてみれば、
日本とヨーロッパは第二次大戦の廃墟の上に社会が成り立っているという一般的認識があるはずですが、
本土が安泰だったアメリカはどうだったのでしょう?
目に見える形の焼け野原の代わりに、第三次大戦の幻影を人一倍恐れていたのかもしれません。
ニューメキシコ州での原爆の実験場。
ジョン・ウェインが癌で死んだのは、原爆実験場近くの砂漠地帯で西部劇の撮影していたからと言われています。
そしてアメリカの軽音楽での廃墟についての歌と言えば、
この曲がまず一番有名でしょうか、
ボブ・ディランの『廃墟の街』
「首吊りの絵葉書を売ってる人たちが、パスポートを茶色に塗っている。美容室は船乗りにあふれ、サーカスが街に来た」
これって、たぶん、マカロニ・ウェスタンの世界観だと思います。
アメリカの西部では、鉱山開発でいくつものブームタウンが生まれ、やがて鉱石が掘り尽されるとゴーストタウンとして捨てられました。そのうちのいくつかは西部劇のロケ地として「聖地巡礼」者や廃墟フェチお気に入りの観光スポットになったりもします。
『廃墟の街』の数年後、ボブ・ディランはアメリカ版マカロニ・ウエスタンにナイフ投げの名手の役で出演し、主題歌『ノッキン・オン・ザ・ヘブンズ・ドア』を歌いました。
ビリー・ザ・キッド/21才の生涯』(Pat Garrett and Billy the Kid)は、サム・ペキンパー監督による西部劇映画。